私のベストジョブ
2020.06.07
このホームページを設計いただいたのは、コピーライター広瀬さん(https://www.hirowords.com/)、アントの山田さん(https://www.a-n-t.jp/)です。平田には人柄がにじみ出るようなホームページの方がよい、とアドバイスいただき、照れるくらい立派なホームページを設計いただきました。お二方にはたいへんお世話になりました。御礼申し上げます。
ブログも私らしく書き綴っていきたいと思っています。
今回は、様々なプロジェクトの中で一番思い出に残っているプロジェクトのお話です。
1.合併した会社の制度設計プロジェクト
私にも、今の自分を支えている仕事経験があります。あの経験があるから今があると言っても過言ではありません。
今から20年以上昔になりますが、大手企業2社のある部門が統合してできた企業様からお声がかかりプロジェクトがスタートしました。2社の人事部から出向された方々で構成されている人事部の皆様と週1回の定例会を行いながら、10か月間で合併後の制度を構築するというものです。私はメンバーとしてアサインされていました。
なぜこのプロジェクトが一番の思い出のプロジェクトかというと、後にも先にもこのプロジェクトほど過酷なものがないからです。
単にプロジェクトミーティングを重ねて制度構築していく以外にも、親会社出身の経営陣の皆様へのご報告、両親会社人事へのご説明・ご了解をいただくことなども加わり、長い1日に、2回の日食(2日徹夜)があったような日々を過ごしたり、3時まで作業し5時に起きて出社し、また作業するという仕事の連続でもありました。大手コンサルティングファームのコンサルタントの多くの方が経験しているようなことを私も経験しました。
やってもやっても報われないような時間を過ごしたり、2社の思惑や意向が交錯する中で必死にバランスをとる活動を繰り返したり、進んでいるのかどうかわからないような議論の連続もあったりしました。解決策がないような状況に置かれたこともありましたし、プロジェクト終了後もねぎらわれたことはありませんでした。
しかし、制度設計が終了し、説明会の全国実施、管理職用Q&A設計、総務人事用マニュアルの設計などのタスクが終わって、ちゃんとリリースされた瞬間は、これほどほっとしたことはありませんでした。
2.自分を成長させてくれたプロジェクト
当分、人事制度設計の仕事はいいや、と思ったくらいタフな状況でした。
しかし、その後、振り返るとこのお客様の案件での成長はものすごいものがあったように思います。
一つは、制度設計に関するノウハウがたくさん蓄積することができました。今では当たり前なのですが、プロジェクトマネジメントに関するツールをいくつも開発することができました。議論用他のプロジェクトでも使える汎用性の高いツールも開発することができました。
もう一つは、プロジェクトの進め方、リスクコントロール、期待値調整など進め方におけるスキルが身についたと思います。また、今でもそうですが、私はホワイドボードを使って議論することを得意としていますが、この案件からだと記憶しています。
他には、進捗管理に関する考え方やチャートの設計、プロジェクト終了後の評価などのたたき台を創り出すことができました。
3.自分のスタンスが決まったプロジェクト
正直言って、完璧な仕事とは言えませんので、反省点が多いのも確かです。思い出すと、チームビルディングをスルーしてしまったこと、キーパーソンの巻き込みに失敗していたこと、進行管理がお粗末だったことなどが反省点として挙げられます。
半面、いったん始まった仕事から逃げない、あきらめないという自分のプロジェクトに対する姿勢が決まりました。また、時間をかけること、一つのテーマについて時間をかけ、いろいろな角度から考察することの大切さも学びました。(時間をかけるのは現在ではあまり良しとはされないかもしれませんが、時間をかけて考えた結果は自信をもってお伝えできるという良さもあります)
お客様にとって何が一番よいのか、お客様が今後も発展成長していくために何が必要なのかから考察し提案しなければ、理解は得られないことも学びました。
20年以上昔の仕事ですので、事実を美化している点も多いと思います。しかし、よくがんばったなぁと思える仕事でもあり、今でも私のベストジョブの一つです。
ベストジョブと呼んでいますが、思い出の仕事のことです。2年目以上の社会人には、誰にでも自分にとって大切な仕事経験があります。その仕事はどんな仕事だったでしょうか?何を経験し、何を学びましたか? なぜその仕事を思い出すのでしょうか?
読んでいただいた皆様のベストジョブは何でしょうか?